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ハンガリーGP決勝後の記者会見
ハミルトン、ライコネン、ハイドフェルドが出席
07/08/07 13:00
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選手権のリードを広げたハミルトン
キミ・ライコネンは、レース中、ルイス・ハミルトンに終始プレッシャーをかけ続けたがパスできず、結局ハミルトンに今季3勝目を許し、選手権リードをさらに広げられてしまった。ニック・ハイドフェルドは、レース終盤のフェルナンド・アロンソとのバトルを制して3位に食い込んでいる。
Q:ルイス、キミ・ライコネンの攻撃を耐えて、ポールからいちどもトップを譲らずに優勝という、素晴らしいレース運びでした。
ルイス・ハミルトン(以下、ハミルトン):
そうだね。今週末いろいろあったし、今はチーム全体が深い感慨に包まれていると思う。みんながマシンを進化させようとがんばってくれたおかげで、大きな進歩を遂げることができた。最高のパッケージでレースに臨めたよ。それでもフェラーリと比べてどうかなと思っていたんだ。ご覧のとおり、決勝中、彼らのペースは素晴らしかったからね。レース序盤、いや第2スティントだったかな、詳しくは分からないけどステアリングにトラブルが発生した。ペースを守るのにかなり苦労したよ。タイムにバラつきが出て、どこか本格的に壊れるんじゃないかとドキドキしたけど、それ以上何も起こらなくて助かった。チームからも大丈夫との無線連絡を受けて、必死にプッシュしたんだ。キミとテール・トゥ・ノーズの状態がかなり長く続いたので、最終ラップまで全開で走った。彼のレースは素晴らしかったね。僕もすごく楽しめた。前戦(ヨーロッパGP)でいろいろあっただけに、また優勝できてうれしい。
Q:ステアリングの問題について、もうちょっと詳しく聞かせてください。それと、最後のスティントにスーパーソフトを選択されました。2種類のタイヤの違いについてはいかがでしたか? 終盤、かなりキミに接近を許しましたが、グレイニング(タイヤのささくれ現象)が起きたのではないでしょうか。
ハミルトン:
ステアリングについては、正直、どこがおかしかったのか分からない。クルマが右へ右へと寄ってしまうんだ。原因を解明しなければならないね。タイヤに関してだけど、第1スティントはとても良かった。ぺースも速かったし、すごく安定していた。プッシュすればするほどタイムも良くなっていったからね。第2スティントでも同じ種類のタイヤを履いたけれど、ピットアウト直後はちょっと大変だった。リアのトラクションがかかりすぎてアンダーが出てしまった。おまけにトラフィックに引っかかったため、キミに差を詰められたよ。
それと、これは見当がついていたことだけど、彼の方が5周から6周分、燃料が軽かったと思う。だからタイヤをいたわりながらも、キミより多い周回分だけめいいっぱいプッシュして、再び差を広げることに成功した。彼がコースに復帰するころには、かなり後方だったはずだよ。そして最終スティントのオプションタイヤだが、あれには良い意味でビックリしたね。なぜかというと、金曜から土曜にかけてグレイニングがひどすぎて、あれじゃ使い物にならないと思っていたんだ。最後はキミのほうが若干速かったようだね。ステアリングの問題も残っていたが、とにかくあきらめずに最終ラップまでプッシュしたよ。
Q:キミから延々とプレッシャーを受けながらのレース運びを見ていると、とてもルーキーとは思えない活躍ぶりですが、今週末、最初から最後に至る心理状況について聞かせてください。
ハミルトン:
お察しのとおり、次から次へといろんなことが起きたよね。集中力がとぎれたって不思議じゃない。チームにとってもつらかっただろうけど、今も僕らはポジティブだ。チーム内にエネルギーだって残っている。誰も僕らを止めるなんて不可能だよ。それが分かっているから、マシンに乗り込んで全力を尽くすことができる。それに僕は勝ち方だって知ってるからね。過去にも、マレーシアGPのように、キミをすぐ後方に従えて走ったことが何回かある。今日のほうが多少楽だけど、それでもハードなレースだったよ。
Q:キミ、今日はマクラーレンのリア部分を嫌というほど見せつけられましたね。テール・トゥ・ノーズ状態で、コースの個所によっては、あなたに分があるようにも見えましたが。
キミ・ライコネン(以下、ライコネン):
そうだね。レース序盤に僕らが速いのは分かっていた。彼ら(マクラーレン)のペースはもっと落ちるかと思っていたが、期待したほどパフォーマンス低下は起きなかった。それでも、追いつくことだけはできたんだ。このサーキットでは、どんなに競った状態でも、前のクルマがよほどのミスを犯してくれない限り抜けないんだよ。だから、何かが起きるのを待ちながら、ただ後ろを走っているだけの退屈なレースだった。彼(ハミルトン)のミスを誘おうとできる限りプッシュしたが、無駄だったね。従ってスタート時とさほど変わらない位置でゴールしたというわけだ。
Q:ハミルトンのすぐ後ろで、空気の乱れとかあって大変だったと思いますが、タイヤと空力的にはいかがでしたか?
ライコネン:
高速コーナーでは多少トリッキーにはなるけど、ほかのサーキットほどひどくはないね。ダウンフォースとグリップレベルの高さに助けられている部分はあると思うが、それよりも今日はマシンがとても良かった。もし単独走行だったら、かなりのハイペースを保(たも)てていたかもしれない。しかしそれはかなわぬ望みだったよ。
Q:ハンガロリンクのような高ダウンフォースのサーキットでフェラーリは不安視されていただけに、ある意味、希望の持てる1日だったのではないでしょうか。
ライコネン:
そうだね。でも予選でマシン性能を使い切れなかったところはある。こうしたタイプのサーキットでの予選は速さに欠けるが、逆にレース中のペースは良いんだ。トルコのようなごく普通のサーキットでは、僕らのマシンも速いはずだよ。がんばって少しでも挽回(ばんかい)したいね。難しい状況だが、まだレース数は残っている。もし1戦でもしくじれば、事態は大きく変化する。今シーズン、僕らはそれを経験済みだよ。
Q:ニック、ハンガロリンクで2年連続の3位表彰台ですね。3ストップという変則的な戦略を取られましたが、素晴らしいレース運びでした。
ニック・ハイドフェルド(以下、ハイドフェルド):
今週末の早い段階から、オプションタイヤは長持ちしないということが分かって、3ストップは既定の作戦だったんだ。あとは、なるべく上位でスタートしたいと思っていた。燃料が軽かったからね。そしてご覧のとおり作戦はバッチリはまったよ。
Q:そのオプションタイヤは、いかがでしたか?
ハイドフェルド:
かなり良かったよ。そんなことも計算に入れて、最終スティントを短めにしたんだ。燃料が軽いからタイヤにも優しいしね。おまけに終盤、良い感じでラバーが路面に乗ったし。タイヤ交換をして最初の数周は、グレイニングを避けるためにあまりプッシュしなかった。フェルナンドも背後に迫っていたしね。彼らの弱点は最終コーナーのようだ。速さをキープしつつフェルナンドを抜かせないためには、そこが僕にとって最重要コーナーだったね。
Q:彼のプレッシャーをどう感じられましたか? マクラーレンはどこが速かったでしょうか?
ハイドフェルド:
いつの時点だったか、どのコーナーを取っても少しずつ彼の方が速かったな。おそらく残り7周の段階で、彼は多少ペースを緩めたと思う。でもフェルナンドはいつなんどきも安心できる相手じゃないよ。実際、僕はそのとき再びペースを上げようとしたんだ。多少速めのバックマーカーが目の前にいたからね。フェルナンドを従えて、そのマシンに気流を乱されたくなかったし。そして最終ラップは全開でプッシュした。もちろんハンガリーは簡単には抜けないサーキットだけど。
Q:ルイス、あなたが自分で認めたとおり、あなたは予選Q3で独断によりチームに戦略を変更させ、そのおかげでポールポジションからレースに勝てました。ファステストラップこそ逃しましたが、皮肉といえば皮肉ですね。
ハミルトン:
そうだね。それについてはどういったらいいか分からないけど、ひとつ明らかなのは、いろいろな問題が起きたせいで、僕のレーサー人生にとって最も厳しいレースのひとつとなったところを、全力でキミを抑え切ったことに、すごい充足感を覚えるよ。そしてポイントを挙げられたのがとても僕にとって大きい。僕らの速さをもってすれば誰も太刀打ちできないということを見せつけて、チームの士気にも良かったんじゃないかな。
Q:ルイス、最終ラップよりオープニングラップのほうがリードが大きかったという事実が、このレースをよく表しているような気がします。素晴らしいスタートでしたね。
ハミルトン:
うん、すごいレースだったね。ペースも最高だった。僕には自信があったよ。第1スティントでは後方との差をつけてタイヤや燃料に注意しながらペースをコントロールする余裕があった。多少キミより長いスティントになるんじゃないかという気はしていたんだが、実際のところ、多めの燃料積載量でなかなかの速さがあった。タイヤをいたわりながら、安定したレース運びができていた。第2スティントに入ると、タイヤがロックし始めたり、ハンドルが勝手に右に切られるトラブルが出たりで、かなりトリッキーなドライビングになってしまった。
第1スティントに比べてマシン前方の動きがガラッと変わったんだ。それでキミの追撃を許したのさ。そこで僕はあまり縁石を使わないよう心がけた。ニュルブルクリンクのときと同じ感覚に襲われたよ。とにかく注意を怠らなかった。そうしたらチームから無線が入って、マシンは特に問題ないというじゃないか。それで再びプッシュすることができたんだ。しかし、それにしても多少影響は残ったね。レース終盤のキミのペースは素晴らしかった。
Q:現在のF1マシンのハンドルのことですから、単に舵角を余計に与えてやるということだけでは済まない話ですよね?
ハミルトン:
まさしく、そのとおり。そんな状態で最初から最後までレースする気持ちが分かってもらえるかな。左曲がりのコーナーはもちろん、右曲がりには特別、神経を使うんだよ。
Q:しかも、キミより長いスティントを走らなければならない。
ハミルトン:
そうなんだ。第1スティントのピット戦略はかなり当たったと思う。ペースがすごく良かったこともあって、より長めに走れたんだ。第2スティントでキミがかなり速いことは察しがついていたが、燃料も相当軽かったんだね。だからタイヤの状態にはすごく気を使った。彼がピットに入ったら、ギャップをなるべく広げなければと思っていたから。それがターニングポイントではなかったけど、レースの行方を左右したと思う。でも終盤、彼に追いつかれて、最終ラップまで気が抜けなかったよ。
Q:最終スティントでプレッシャーはどれほどのものでしたか?
ハミルトン:
最終スティントに入ると僕はトラフィックにつかまり、彼にどんどん差を詰められた。そこで大切なのは、タイヤをなるべく痛めずに、コーナー出口のスピード重視で後方との差を保っておくことだ。スーパーソフトで何か問題が起きないかと心配だったけど、大丈夫だった。いったん差をつけたら、あまりエンジンを回すことなくギャップを保っていられたよ。だいたい1秒か2秒ぐらいだったかな。プッシュしすぎてコースアウトするよりは、わずかでも差をキープしておくほうを選んだ。
Q:キミ、良いスタートで順位をひとつ上げましたね。
ライコネン:
そうだね。良いスタートが切れるとは思っていた。過去数戦、スタートはまずまずだったから。ルイスの後方に付けられたのは良かったけど、残念ながらそれじゃ十分とはいないんだよね。最初のピットストップは、彼と同じタイミングだった。
敵が何を考えているか考えに考えたんだけど、僕らの推測は外れてしまった。同じ燃料積載量か、たとえそれ以上でも、後方についている分には同等のスピードを保っていられたんだが、作戦に失敗して、あれ以上の手を打つことができなかった。
Q:第1スティントは、第2、第3と比べて多少競争力に劣っていたようですが。
ライコネン:
うん。きっとマシンがこのサーキットにあまり合っていなかったんだね。でもグリップレベルが上がれば上がるほど、戦えるマシンになっていったよ。スピードはありながら、それを活(い)かせなかっただけだ。
Q:13周目、一挙に1.5秒を失ってしまいましたが、何が起きたか覚えていらっしゃいますか?
ライコネン:
ああ、覚えている。最終セクターのふたつのコーナーで膨らんでしまったんだ。
Q:2位という順位には満足ですか?
ライコネン:
スタート順位(予選3番手)よりは良いけど、僕よりも上位の3人より多くポイントを挙げるのが使命だからね。ふたり(フェルナンド・アロンソとフェリペ・マッサ)よりは得点できたが、ルイスにはしてやられた。その意味で、状況は好転したとはいない。できれば、通常のサーキットに戻る今後の数戦で何とかしたいよね。
Q:ニック、レース終盤でフェルナンドからのプレッシャーはどれほど大変でしたか?
ハイドフェルド:
彼が相当プッシュしていたのは間違いない。彼の方が速かったのは明らかだよ。でも知ってのとおり、ハンガリーで追い越しは困難だ。最後のピットストップを終えてコースに戻ると、彼は数秒、後方にいた。そこで僕は、履いたばかりのスーパーソフトを使い切ってしまうより、少しでもいたわる作戦に出たんだ。性能を温存しながらフェルナンドを抑えておくんだよ。彼は何周かアタックしたと思ったら追撃の手を緩め、そしてまた最後の数周でアタックするという手法を取ったが、何とか抑えることができたよ。
Q:すると、3位は万々歳というところでしょうか。
ハイドフェルド:
もちろんだよ。今日これ以上の結果は望めない。スタートでキミに抜かれるのは嫌だったけど、偶数グリッドで汚れた路面からのダッシュということで、どうにもならなかった。
Q:グリッドに付くとき、何が起こったんですか?
ハイドフェルド:
それがね、マシンの静止位置を少し間違えちゃったんだよ。ずいぶんギリギリまでタイヤを暖めようとしたせいで、ちゃんと止まれなかった。
E.A.
Source FIA
M.I.
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