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中嶋一貴が記者会見に出席!
2007年の活動を振り返る
30/10/07 21:56


Photo F1-Live.com

Zoom
ブラジルGPでは9台を抜いて速さを見せた中嶋

30日都内某所にて、トヨタ自動車の若手ドライバー育成プログラムであるTDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)所属の中嶋一貴が、記者会見を行った。

今回の記者会見に出席したのは中嶋のほか、元レースドライバーでFTRS(エッソ・フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)校長兼TDPコーチの関谷正徳氏、そしてトヨタ自動車モータースポーツ部主査の林博美氏だった。

まずは中嶋が2007年F1世界選手権最終戦であるブラジルGPに参戦し、待望のF1デビューを飾ったことについて感想を述べた。まずは中嶋が「トヨタのドライバーズプログラムのドライバーとして初めてF1レースに参戦できたことを名誉と思いますし、これまでずっとサポートしていただいたトヨタ自動車の方々に感謝しています。同時に、ウィリアムズ・チームにも感謝したいと思っています。レースについてですが、プレッシャーはなかったんですが緊張した部分はあり、予選ではミスをしてしまいました。自分としてはうまく行ったところと課題となるところが半分半分ぐらいという感じです。やっぱり初めて経験してみてわかることも多かったですし、自分の中では手ごたえをしっかりつかめたレースでした」とブラジルGPに参戦した点についてコメント。

また、「今年1年はGP2と並行してF1のテストを行い、忙しい年となりました。GP2のほうではシリーズランキング5位、ルーキー・オブ・ザ・イヤーという結果を手にでき、ヨーロッパで戦う2年目にして自分の思う通りにレースができたと思います。特に予選の結果をみると、今までになく1年間安定したパフォーマンスを見せることができ、手ごたえを得ることができました。F1テストに関しては、約7,000kmを走破できたということで、レギュレーションの範囲内でかなり経験を積むことができたと感じています。その経験が、最終的にブラジルGPでのデビューにつながったと思いますね。その点でもしっかりと自分の仕事ができたかなと考えています」とシーズンの総括を力強く語ってくれた。

その後、TDP担当として中嶋を初めとする若手ドライバーを見守ってきた林氏が、中嶋のこの1年に対する評価や、ブラジルGPでの走りに対する感想を語った。林氏は「今年の中嶋君はF1の登竜門であるGP2シリーズに参戦しながら、ウィリアムズのテストドライバーとしてチームの開発に協力し、また逆にF1ドライバーとしての実力向上の指導育成を仰ぐことができた。中嶋君が頑張って成果を出してくれたことで、最終戦ブラジルGPでグランプリデビューを果たすことができたと思っている。われわれTDPの担当者としては、FTRSとTDPから初のF1ドライバーを輩出できたことをうれしく思っている一方、これはまだゴールではないので、もっと厳しい修業を積んで“勝てるドライバー”になってほしいという気持ちもある」とコメント。

さらにGP2の活動については「今年はGP2の前半戦は慣れないことや大きなフォーミュラマシンに対応するために苦戦してはいたが、要所では、今までなかったアグレッシブさが発揮された。ドッグファイトになるレースということもあり、“相手に負けない”という姿勢が出てきたのは本当に良かったと思う。そういう頑張りによって、シルバーストーンやニュルブルクリンク、そしてハンガロリンクで連続して表彰台に上がるという素晴らしい結果を手にすることができた。そして日本GP直前のイベントを行ってから移動した最終戦のバレンシアで、GP2チャンピオンのティモ・グロックと対等に渡り合い、ポールポジションを獲ったという素晴らしい成果につながったのは、彼の頑張りのおかげだと思う」と評価した。

また、ウィリアムズのテスト活動については「昨年11月にウィリアムズのテストドライバー就任を発表してから、翌月の12月にはすぐにテストを担当し、それから今年9月のへレステストに至るまでに合計7,105kmのマイレージを稼ぐことができた。当初のチームが見た中嶋君の評価としては、ロングディスタンスの不安定さ、そして予選シミュレーションで慎重になるあまり、一発のタイムが出ないことが挙げられていた。しかし順調に走行距離を重ねつつあった今年6月のシルバーストーンテストではロングディスタンスの安定性を認められ、その後のモンツァやヘレスのテストでは予選アタックにも手ごたえを感じてもらえたようだ」と経緯を説明した。

そして気になる来シーズンの活動に関しては「ウィリアムズのレギュラードライバーになるのか、テストドライバーを引き続き行って2年目のGP2に参戦するのかは未定。こればっかりはウィリアムズが選択することであって、われわれトヨタの人間が影響力を与えることはできないが、今冬のテストなども含めて決定が下されるだろう。もしGP2の2年目に臨むとしたら、チャンピオンを取ってもらいたいと思っている」と明らかにしていた。

最後にマイクを握った関谷氏は、中嶋と出会った当時を振り返り「中嶋君は2001年にFTRSを受講したが、その時は落選となった。そして翌年、“別人28号”になり(笑)、まさに“中嶋一貴”となって再び受講してくれ、そこから今のような関係がスタートした。なので、ブラジルGPに出走することが決定したときはとても喜んだ」という秘話を明らかに。

そしてそのブラジルGPについては「金曜フリー走行2回目で8番手タイムをたたき出し、度肝を抜かされた。中嶋君は初めてのサーキットに対する順応性がとても高く、それはフォーミュラBMW時代に、マカオを素早く習得した際にも発揮されていた。そしてブラジルGP予選では、ミスをしてタイムロスするセクターもあったが、それ以外ではチームメイトのニコ・ロズベルグともあまり変わらない速さを見せてくれた。また、決勝でのファステストラップは5番目に速いものであり、あの2年連続チャンピオン、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)を上回ったので、興奮した」と高評価だった。

来年どこで走るのかという重要な問題に対する答えは、まだ見出されていない状況だが、関谷氏が語ったように「ぜひウィリアムズのレギュラードライバーとして走るところを見たい」と思っているファンはたくさんいることだろう。中嶋本人も「ブラジルGPに出走し、自分の力が通用するかどうかに関しては手ごたえをつかめた。予選やピットストップでは自分に足りないものを露呈してしまったが、それは経験によって培っていくものだと認識している」と語り、日本人最年少でのF1デビューを飾ったとは思えないほど冷静な分析をしている。関谷氏は「中嶋君はキャラクターも良い。先を見据えていて、今何をしなくてはいけないのかということを心得ている、とても頭の良いドライバーだ」と語っており、まさに来年の中嶋一貴がどんな事をやってのけてくれるのか、非常に楽しみになってきた。

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